日誌

2021年6月の記事一覧

吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑨について

2021.6.21(月)

 

 黒ポットから5号鉢へと「鉢替え」した挿し芽の苗が,師匠も驚くほど立派に生長しています。いよいよ来週に,9号鉢への「鉢替え」が決定しました。そこで本時は,大菊3本仕立て仕様とするための第2弾として,荷造り用のビニールひもを使った「8の字掛け」を習いました。折角伸びた枝を折ったり,痛めたりすることのないように気を配るとても細かい作業でした。しかも,葉っぱが邪魔をして見えにくかったり,ひもが絡んだり気の滅入ることが多々ありました。その度に,師匠から「慌てずに,ゆっくりやれば良い。丁寧に!」と声をかけていただきました。やはり,良いものを創ろうと思えば簡単ではなく,手間をかけなければいけないと身をもって知りました。これからも,「慌てず・諦めず・逃げ出さない」ように頑張ります。

 

                 「8の字掛け」3本仕立てをするため,茎の曲げに耐えられる手法

                とても細かい作業なので,一人一人に技術指導していただきました。

                 とても細かい作業なので,一人一人に技術指導していただきました。

吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑧について

2021.6.7(月)

 

 先週実施した「摘心」(芽かき)の様子を,観察しました。きちんと心が止まっている鉢と,不十分なものとが混合していました。不十分な鉢を,再度「摘心」したり芽と葉の状態を見て適切に摘み取る実習をしました。先生からは,「全体的に順調に生育している。これだけできれば上出来です。」とお褒めの言葉をいただきました。その後,品評会の作品とは違う「盆天」の「鉢替え」をしました。これに使う用土は,4月に親木を処分した際の土をきれいに分類し,1ヶ月以上かけて乾燥させたものを再利用したものと,昨年度に落葉樹の落ち葉を集めて私たちが発酵させた腐葉土を混ぜ込み使用しました。人や自然に優しい環境に配慮した,土づくりが見事に完成しました。

  「摘心」(芽かき)の状態を観察し,不備のあった苗を点検・手直ししました。

4月に準備した土壌と腐葉土を活用し,環境を考慮した再利用に取り組みました。

    余った用土は,次回に使用できるよう袋に小分けして保管しました。

吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑦について

2021.5.31(月)

 

 まず,「鉢替え」した挿し芽の成長の様子を観察をしました。生育の悪い鉢はほとんど見当たらず,98%が順調に育っていて「ホッ」としました。次に,大菊の品評会対策として「摘心」(芽かき)について,説明と指導をしていただきました。これをすることで,葉腋から柳芽が発生し3本仕立てに必要な,芽を出させます。温室の中での実習は,気温の上昇に伴い暑いことと,楊子やピンセットの先を使ったとても細かな作業で,肉体的だけでなく精神的にも疲れました。しかし,数を熟すうちに私の腕も上達していくのが分かりました。
 教えていただき身につけた技術と知識を忘れないように,積極的・自主的に取組たいです。

                     「鉢替え」した挿し芽を観察し,順調に育つ苗に一安心しました。

                『摘心』(芽かき)の説明と手順を,一人一人に丁寧に指導いただきました。

               できあがりを確認していただき,色別及び品種別に分けて配置しました。

吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑥について

2021.5.24(月)

 

 先週「鉢上げ」した「挿し芽」の根張りを確認してから,「鉢替え」を行いました。今回も前回同様,予想していた以上に根が出ていて,使える「芽」が豊富にありました。しかし,挿し芽に強い品種とその逆の品種もあるようで,品種が偏っていました。品評会に出す菊は,12鉢全ての品種が異ならなければ成りません。師匠が,自宅で「挿した芽」を私たち一人に一鉢づつ配っていただきました。実際,比べものにならないほど立派な苗で,とても驚きました。少しでも近づけられるよう,これから力をつけていきたいと強く思いました。

 

                       「鉢上げ」した挿し芽を,一人が5号鉢に5鉢づつ『鉢替え』しました。

                     鉢底に網を敷いて「卵の殻」を入れ,培養土と挿し芽を入れて押さえました。

       挿し芽の様子を見て,『摘心』をします。今後を左右するとても神経を使う実習でした。