「NIPPON」探究ハイスクール事業
吉野川市伝統文化「菊づくり」の伝承⑩について
2021.6.28(月)
天候に恵まれ,毎回,師匠も驚くほどすくすくと苗が生長しています。逆に,想定外の成長速度に,「三枝の誘引」が追いつかず先週に実施した,ビニールひもを使った「8の字掛け」の苗を9号鉢へ「定植」しました。この鉢は,10月下旬の品評会出展用の鉢です。「定植」は,一人5鉢以上あるため,全てを合わせると130鉢以上にもなり土づくりから大変でした。
鉢底に網を敷き,赤玉土の大粒・培養土を入れた上に苗を置きますが,このときから方向が定められます。空いた場所に培養土を入れて,締め固めます。乾燥肥料を3カ所に施し,培養土で覆い完成となります。本来なら,定植前に実施する「三枝の誘引」ができていないため,来週に取り組みますが,成長するほど難しくなりそうです。
私たちにとって,これからのキーワードは,「怖がらず,失敗を恐れず,一つ一つ忍耐強く,丁寧に作業する。!」です。暑さに負けないように頑張ります。
菊専用土と自作の腐葉土を十分に混ぜる「土づくり」と,鉢の準備をします。
師匠から分かりやすく丁寧な説明を聞いた後,一斉に「定植」が始まりました。
130鉢の「土づくり」は,1回で終わらず大変です。仕上がった鉢を温室へ運び,潅水です。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑨について
2021.6.21(月)
黒ポットから5号鉢へと「鉢替え」した挿し芽の苗が,師匠も驚くほど立派に生長しています。いよいよ来週に,9号鉢への「鉢替え」が決定しました。そこで本時は,大菊3本仕立て仕様とするための第2弾として,荷造り用のビニールひもを使った「8の字掛け」を習いました。折角伸びた枝を折ったり,痛めたりすることのないように気を配るとても細かい作業でした。しかも,葉っぱが邪魔をして見えにくかったり,ひもが絡んだり気の滅入ることが多々ありました。その度に,師匠から「慌てずに,ゆっくりやれば良い。丁寧に!」と声をかけていただきました。やはり,良いものを創ろうと思えば簡単ではなく,手間をかけなければいけないと身をもって知りました。これからも,「慌てず・諦めず・逃げ出さない」ように頑張ります。
「8の字掛け」3本仕立てをするため,茎の曲げに耐えられる手法
とても細かい作業なので,一人一人に技術指導していただきました。
とても細かい作業なので,一人一人に技術指導していただきました。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑧について
2021.6.7(月)
先週実施した「摘心」(芽かき)の様子を,観察しました。きちんと心が止まっている鉢と,不十分なものとが混合していました。不十分な鉢を,再度「摘心」したり芽と葉の状態を見て適切に摘み取る実習をしました。先生からは,「全体的に順調に生育している。これだけできれば上出来です。」とお褒めの言葉をいただきました。その後,品評会の作品とは違う「盆天」の「鉢替え」をしました。これに使う用土は,4月に親木を処分した際の土をきれいに分類し,1ヶ月以上かけて乾燥させたものを再利用したものと,昨年度に落葉樹の落ち葉を集めて私たちが発酵させた腐葉土を混ぜ込み使用しました。人や自然に優しい環境に配慮した,土づくりが見事に完成しました。
「摘心」(芽かき)の状態を観察し,不備のあった苗を点検・手直ししました。
4月に準備した土壌と腐葉土を活用し,環境を考慮した再利用に取り組みました。
余った用土は,次回に使用できるよう袋に小分けして保管しました。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑦について
2021.5.31(月)
まず,「鉢替え」した挿し芽の成長の様子を観察をしました。生育の悪い鉢はほとんど見当たらず,98%が順調に育っていて「ホッ」としました。次に,大菊の品評会対策として「摘心」(芽かき)について,説明と指導をしていただきました。これをすることで,葉腋から柳芽が発生し3本仕立てに必要な,芽を出させます。温室の中での実習は,気温の上昇に伴い暑いことと,楊子やピンセットの先を使ったとても細かな作業で,肉体的だけでなく精神的にも疲れました。しかし,数を熟すうちに私の腕も上達していくのが分かりました。
教えていただき身につけた技術と知識を忘れないように,積極的・自主的に取組たいです。
「鉢替え」した挿し芽を観察し,順調に育つ苗に一安心しました。
『摘心』(芽かき)の説明と手順を,一人一人に丁寧に指導いただきました。
できあがりを確認していただき,色別及び品種別に分けて配置しました。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑥について
2021.5.24(月)
先週「鉢上げ」した「挿し芽」の根張りを確認してから,「鉢替え」を行いました。今回も前回同様,予想していた以上に根が出ていて,使える「芽」が豊富にありました。しかし,挿し芽に強い品種とその逆の品種もあるようで,品種が偏っていました。品評会に出す菊は,12鉢全ての品種が異ならなければ成りません。師匠が,自宅で「挿した芽」を私たち一人に一鉢づつ配っていただきました。実際,比べものにならないほど立派な苗で,とても驚きました。少しでも近づけられるよう,これから力をつけていきたいと強く思いました。
「鉢上げ」した挿し芽を,一人が5号鉢に5鉢づつ『鉢替え』しました。
鉢底に網を敷いて「卵の殻」を入れ,培養土と挿し芽を入れて押さえました。
挿し芽の様子を見て,『摘心』をします。今後を左右するとても神経を使う実習でした。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承⑤について
2021.5.17(月)
4月末の「挿し芽」を使って鉢上げします。先週の様子からは,全滅も覚悟していましたが,私たちの望みが叶ったのか,3名の師匠も驚くほど復活していました。ただ,品種によっては成長が厳しく,残念な結果となりました。そして,残った挿し芽を「小鉢上げ」しました。挿し芽箱にある挿し芽の根が傷まないように,優しくポットへ移し培養土を入れます。数えてみたら,131鉢ありました。この苗が,順調に育ってくれるように気を抜かずに管理します。 師匠が挿した「盆天」の苗をいただきました。品評会用の「大輪・厚物」とは違い,一般家庭用です。こちらは,「鉢替え」しました。しっかり育てて,地域の方へ提供できればと考えています。
生き残った「挿し芽」(130本)を,黒ポットへ『鉢上げ』しました。
細くて短い根を傷めないように,一つ一つ丁寧に扱いました。
師匠からいただいた「盆天」を,7号鉢へ『鉢替え』しました。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承④について
2021.5.10(月)
4月末に「挿し芽」した芽の様子を観察して見ると,小さな蕾が付いている芽や弱った芽,根の伸び具合が不完全な芽が,およそ1/3程度ありました。これらは,穂木から採取するときやカミソリでカットするときの失敗が要因だそうです。残念ですが,これらの芽は全て使用することができません。根が十分に伸びるまであと1~2週間程度あります,残りの160本に期待します。先輩が残してくれた親木もこれでお役御免となり,全ての菊を処分しました。簡単に感じた実習も,なかなか成果が出ず難航しそうですが,気力と体力で突破したいです。
「挿し床」の挿し芽を観察してみると,いろいろな状態があり興味が湧いてきます。
先輩から引き継いだ「菊の親木」も任務終了となりました。
土中の根やゴミを取り除き,次回に向けて土壌改良して活用します。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承③について
2021.4.26(月)
いよいよ本格的な実習となりました。昨年度は,コロナ禍の影響で7月からのスタートであったため,今回の実習は私たちが初めてとなります。今後の生育に最も作用する,「挿し芽」の実習です。先週摘み取った穂木を,8㎝程度にカミソリでカットした後,ルートン(発根促進剤)をつけて,割り箸で穴を開けた挿し床に入れて押さえました。十分に発根するまで,約3週間かかるようですが,水を与えず直射日光を避けて管理します。この間に,今回の出来が徐々に,そしてはっきりと分かります。丈夫に育つか,とても不安な気持ちです。
三好先生から手順を一つ一つ丁寧に説明していただき,「挿し芽」づくりです。
できた挿し芽に「ルートン」をつけて,挿し床へ差し込みます。
品種毎にラベルを立てて5本づつ入れて,土を指で押さえます。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承②について
2021.4.19(月)
2回目となる今回は、少しだけれど菊友会の先生とも話をする機会がありました。とても分かりやすく説明していただき、学校の先生よりも高度な技術を教えてくれました。担当の先生から、実習の内容を忘れないことと、習ったことを記録するためのファイルを用意してもらったので細かく記録して有効活用したいです。
今日の内容は、①挿し芽の穂木を摘み取り、冷蔵庫で保管する。 ②次回の挿し床づくり でした。
挿し芽の穂木を摘み取るプロの技を習いました。(パキッと音を立てて簡単に取れる。)
穂木5本と品種を書いたラベルをゴムで束ね、日陰で1時間乾燥させました。
乾燥させた束をキッチンペーパーでくるみ袋に立てて入れ、冷蔵庫で保管します。
吉野川市伝統文化「菊人形づくり」の伝承①について
2021.4.16(金)
昨年度から継続し,本年度も吉野川市の伝統とされる「菊人形」を次世代へと継承することを目的に,「鴨島菊友会」の皆さんからのご指導がスタートしました。昨年度は,3年生が教わり卒業してしまったことから,本年度は2年生が受け継ぎ次年度へ伝承したいと考えました。第1回目となる今日は,先生の紹介の後すぐに土作りと菊の説明になりました。全く初めてのことばかりでしたが,これからの菊づくりがとても楽しみになりました。
3名の先生の紹介と初対面 | 温室で菊の苗を前に説明 |
昨年度,先輩が作った腐葉土 | 自作の腐葉土と市販の用土を配合 |
息の合った先生の手本 | 力が入らず,まだまだこれから |
地域の伝統を受け継ぎ次世代へと継承することを,使命としてこれから活動します。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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